この記事では語源phob(恐怖)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
acrophobia /`ækrəfóʊbiə/ : 高所恐怖症
acrophobiaの意味は「高所恐怖症」で、語源はakros(頂点)とphobia(恐怖)に由来します。「高い場所を恐れる」からacrophobiaと覚えます。acrobat(曲芸師)と同じ語源なので、高い場所つながりで覚えておきましょう。高所恐怖症とは、高い場所に登ることに対して異常な恐怖感を覚える状態のことです。健常者が観覧車や高層ビルから下を見下ろしても、多少の恐怖感を感じる程度で済みます。しかし高所恐怖症の場合は足がすくんで動けなくなり、パニックになるほどに動揺してしまいます。
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agoraphobia /`æg(ə)rəfóʊbiə/ : 広場恐怖症
agoraphobiaの意味は「広場恐怖症」で、語源はagora(広場)とphobia(恐怖)に由来します。アゴラはギリシャ語で「広場」を意味し、民会の開催場所として使われていました。「広い場所を恐れる」からagoraphobiaと覚えましょう。広場恐怖症とは、特定の場所に行くとパニックになる心理状態を指します。人通りの多い広場に限らず、交通機関やエレベーターの内部でも発症することがあります。密閉されていて逃げられない空間に入ることで、高所恐怖に陥る可能性が高くなります。
claustrophobia /kl`ɔːstrəfóʊbiə/ : 閉所恐怖症
claustrophobiaの意味は「閉所恐怖症」で、語源はclaudere(閉じる)とphobia(恐怖)に由来します。「閉じ込められる場所が怖い」からclaustrophobiaと覚えます。閉所恐怖症とは、閉じ込められた空間にいることに恐怖を感じる精神状態のことです。エレベーターや電車の中など、閉じ込められる場所は現代ではいくらでもあるので、息苦しさを感じる人が多いはずです。
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hydrophobia /hὰɪdrəfóʊbiə/ : 狂犬病
hydrophobiaの意味は「狂犬病」で、語源はhydor(水)とphobia(恐怖)に由来します。狂犬病が「水を恐れる病気」だからhydrophobiaと覚えます。狂犬病は、犬の唾液を主な感染源とする感染症のことで、英語ではrabiesとも呼ばれます。英語の「水を恐れる」と言うのは、液体を飲もうとすると嚥下筋が痙攣して強い痛みを引き起こし、飲めなくなることに由来します。また狂犬病はワクチンによる予防しか効果がなく、発症するとほぼ確実に死に至ります。感染経路の多くは犬に噛まれることなので、日本では年に一回狂犬病ワクチンを飼い犬に接種することが義務付けられています。
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phobia /fóubiə/ : 恐怖症
phobiaの意味は「恐怖症」で、語源はphobos(恐怖)に由来します。phobiaは普通ならあまり怖くないものを極度に恐れる状態を指します。また恐怖症を生み出す原因の多くは過去の経験やトラウマにあるとされています。例えば子供の頃に犬に噛まれたトラウマがあるなら、犬に恐怖を抱いてしまいます(to have a phobia for dogs)。
xenophobia /zènəfóʊbiə/ : 外国人嫌悪
xenophobiaの意味は「外国人嫌悪」で、語源はxeno(異なる)とphobia(恐怖)に由来します。自分とは「違う国の人たちを怖がる」からxenophobiaと覚えます。xenophobiaとは、外国人をよそ者とみなして嫌悪感を抱く心理状態のことです。日本では人口の98%が日本人であり、そのほとんどが日本語しか話さないことが外国人恐怖症を抱く原因になっています。またドイツやフランスなどの国でも、移民により低賃金の仕事が奪われているため、外国人嫌悪の感情が高まっています。