この記事では語源nom(名前)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
- acronym /ˈækrənìm/ : 頭字語
- anonymous /ənάnəməs/ : 匿名の
- antonym /ˈænṭənìm/ : 対義語
- denomination /dɪnὰmənéɪʃən/ : 宗派、通貨の単位
- denominator /dinɑ’mənèitər/ : 分母
- nameless /néɪmləs/ : 無名の
- nominal /nάmənl/ : 名目上の
- nominate /nάmənèɪt/ : 推薦する
- nominative /nάm(ə)nəṭɪv/ : 主格の
- nominee /nὰməníː/ : 候補者
- noun /nάʊn/ : 名詞
- pronoun /próʊnὰʊn/ : 代名詞
- renown /rɪnάʊn/ : 名声
- synonym /sínənìm/ : 同義語
- surname /sˈɚːnèɪm/ : 名字
acronym /ˈækrənìm/ : 頭字語
acronymの意味は「頭字語」で、語源はacro(頂点)とonym(名前)に由来し、同義語はinitialismです。頭字語は長い組織名や物質名などを簡単に表記するために作られます。例えば北大西洋条約機構の正式名称は英語でNorth Atlantic Treaty Organizationですが、このままでは長すぎるので各々の単語の頭文字をつなげてNATOと省略します。他にも後天性免疫不全症候群(Acquired Immune Deficiency Syndrome)はAIDSと略され、ニートの正式名称Not in Education, Employment or TrainingもNEETと略されます。頭字語を使うことでビジネスや政治の議論が少し円滑になります。
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anonymous /ənάnəməs/ : 匿名の
anonymousの意味は「匿名の」で、語源はan(無い)とonyma(名前)に由来します。例えばマスコミからの干渉を嫌う人間は匿名の寄付者(anonymous donor)として教育機関にお金や物資を送ります。非通知の電話(anonymous phone call)があった場合は、犯罪の可能性があるので気軽に掛け直さないようにしましょう。脅迫状は匿名の手紙(anonymous letter)として郵送されます。殺傷事件の犯人が未成年の場合は匿名報道(anonymous reporting)が行われます。インターネット上では私たちは匿名なので(We are anonymous on the Internet)、つい気軽に他人を中傷してしまうことがあります。
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antonym /ˈænṭənìm/ : 対義語
antonymの意味は「対義語」で、語源はanti(反対)とonym(名前)に由来します。単語を覚えるときは、ついでに対義語も覚えておくと便利です。対義語は意味こそ正反対ではあるものの、使われ方は互いに似ているからです。例えばcoldの対義語はhotですが(The antonym of ‘cold’ is ‘hot’)、cold water, cold airが表現できるなら、hot water, hot airも言えるはずです。もちろん全ての単語に言えることではありませんが、対義語を掴んでおくことで表現の幅が大きく広がるのは確かです。
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denomination /dɪnὰmənéɪʃən/ : 宗派、通貨の単位
denominationの意味は「宗派」で、語源はde(徹底的)とnominare(名付ける)に由来し、同義語はsectです。宗派とは教義の違いなどから別れた宗教の派閥のことです。例えばキリスト教には大きく分けてカトリック(Catholic)、正教会(Orthodox)、プロテスタント(Protestant)の3つの宗派に分けられています。また仏教でも天台宗(Tendai sect)、真言宗、浄土宗、浄土真宗などの宗派に別れています。
denominationの二つ目の意味は「通貨の単位」です。例えばアメリカでは高い商品の買い物には高額紙幣(large denomination bills)でなくクレジットカードがよく使われます。また日本語のデノミネーションは通貨の単位切り下げを意味し、英語ではchange of denominationと表記されます。インフレなどで通貨の単位が大きくなると、価格の表記がしにくくなり経済活動にも支障が出るので、通貨の単位を小さくするのです。有名な例を挙げると、ジンバブエではハイパーインフレにより通貨の価値が非常に小さくなったので、100億ジンバブエドルを新1ジンバブエドルに切り下げたことがあります。
denominator /dinɑ’mənèitər/ : 分母
denominatorの意味は「分母」で、語源はdenomination(命名)に由来します。私たちが算数で習う分数(fraction)は、分母(denominator)と分子(numerator)の二つの数字で表記されます。分母の異なる分数の足し算・引き算を行う場合は、それぞれの分母が公分母(common denominator)になるように通分してから計算します。
nameless /néɪmləs/ : 無名の
namelessの意味は「無名の」で、語源はname(名前)とless(否定)に由来します。大衆娯楽はとにかく知名度が命です。例えば名もない作家(nameless writer)が著した本は一年もしないうちに書店から消えてしまいます。名もない芸人(nameless comedian)もいつのまにかテレビからいなくなります。無名の詩人(nameless poet)が残した作品はあまり世に出回っていません。
nominal /nάmənl/ : 名目上の
nominalの意味は「名目上の」で、語源はnomen(名前)に由来します。nominalは名前だけで実質を伴わない場合に使われます。例えば名ばかりの指導者(nominal leader)の後ろには、有能な黒幕が潜んでいます。賃金は労働者の豊かさを表す指標です。ただ名目賃金(nominal wages)が2%上がってもインフレ率が4%なら、実質賃金(real wages)はマイナス2%になってしまいます。また形式的にお金を払うことから、ただ当然の値段で取引を行うときにも使われます。例えば客寄せのための商品は1円や10円などただ当然の値段で手に入ります(to be available at a nominal charge)。
nominate /nάmənèɪt/ : 推薦する
nominateの意味は「推薦する」で、語源はnominare(名付ける)に由来します。nominateは誰かを重要な役職に指名したり、優秀な作品を賞に推薦するときに使われます。例えば優れた純文学の作品を書いた新人は芥川賞に推薦されます(to be nominated for Akutagawa award)。また生徒や教師から人望がある優秀な生徒は生徒会長に推薦されます(to be nominated for student council president)。またアメリカで公開された映画の中で特に優秀な作品はアカデミー賞にノミネートされます(to be nominated for Academy Awards)。
nominative /nάm(ə)nəṭɪv/ : 主格の
nominativeの意味は「主格の」で、語源はnominare(名付ける)に由来します。Iやyouなどの代名詞は文中での使われ方に応じて、主格(nominative case)、目的格(objective case)、所有格(possessive case)に変化します。主格は代名詞が文中で主語になるときの形で、英語の場合だとI, you, he, sheなどが挙げられます。nominativeは文法用語なので日常会話では使われませんが、覚えておくと英文法の理解が深まります。
nominee /nὰməníː/ : 候補者
nomineeの意味は「候補者」で、語源はnominate(推薦する)に由来し、同義語はcandidateです。例えばアメリカの大統領選挙では大統領候補たち(presidental nominees)が熱い論戦を繰り広げます。芥川賞の候補者(nominees for Akutagawa Awards)は文藝春秋の選考スタッフによって選ばれます。
noun /nάʊn/ : 名詞
nounの意味は「名詞」で、語源はnomen(名前)に由来します。名詞は語源の通り事物の名前を表す言葉で、その種類はいくつもあります。例えばfishやdeskなどの普通名詞(common noun)、JapanやAmericaなどの固有名詞(proper noun)、familyやpeopleなどの集合名詞(collective noun)、sadnessやkindnessなどの抽象名詞(abstract noun)などが挙げられます。また一つ二つと数えられる名詞は可算名詞(countable noun)、液体や気体、概念など数えられない名詞は不可算名詞(uncountable noun)と呼ばれます。
pronoun /próʊnὰʊn/ : 代名詞
pronounの意味は「代名詞」で、語源はpro(代わり)とnoun(名詞)に由来します。代名詞とは人物や物、場所などを代わりに表す言葉のことで、用途ごとにいくつか種類があります。人称代名詞(personal pronoun)はI, youなどの人物を指し、指示代名詞(demonstrative pronoun)はthis, thatなど物や場所などを表します。関係代名詞(relative pronoun)は代名詞であると同時に後ろの文をつなぐ役割もあります。また再帰代名詞(reflexive pronoun)はmyself, yourselfなど主語の行為がまた主語に及ぶときに使われます。
renown /rɪnάʊn/ : 名声
renownの意味は「名声」で、語源はre(繰り返し)とnominare(名付ける)に由来し、同義語はfameとreputationです。例えば音楽の才能がある人が努力すれば、音楽家としての名声が得られます(to win renown as a musician)。村上春樹の作品は海外でも読まれているので、作家として国際的な評価を得ていると言えます(He has international renown as a writer)。
synonym /sínənìm/ : 同義語
synonymの意味は「同義語」で、語源はsyn(同じ)とonyma(名前)に由来します。英語の世界では同じ単語を繰り返し使うことを好まないので、一つの意味に対して同義語を何個か覚えておくと表現の幅が広がります。例えばfamousの同義語(synonym of ‘famous’)として、eminent, renowned, celebratedなどが挙げられます。
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surname /sˈɚːnèɪm/ : 名字
surnameの意味は「名字」で、語源はsur(上)とname(名前)に由来し、同義語はlast nameとfamily nameです。名字とは家族で共有する名前のことです。英語の場合はsurname-first nameの順で書くことが多く、例えばJohn LennonならJohnがfirst nameでLennonがsurnameということになります。また日本名の田中太郎(Tanaka Taro)なら、Tanakaがsurnameで、Taroがfirst nameになります。