この記事では語源norm(規律)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
abnormal /æbnˈɔɚm(ə)l/ : 異常な
abnormalの意味は「異常な」で、語源はab(離れる)とnorma(規則)に由来します。abnormalは通常の状態から離れた、特に悪い状態を指すときに使われます。例えば異常気象(abnormal weather)は私たちの快適な生活を妨げます。機械から異音(abnormal noise)が生じたら、故障の可能性があります。異常行動(abnormal behavior)は精神的な病気の兆候と言われているので、精神科医を訪ねるべきです。
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autonomy /ɔːtάnəmi/ : 自治権
autonomyの意味は「自治権」で、語源はauto(自分)とnomos(法)に由来し、原義は「自分の法律で生きていく」です。自治権(autonomy)とは、地方が外部に干渉されることなく独自に内政を行う権限のことです。
例えば日本の地方自治体は中央政府の干渉を受けることなく、独自に予算を組んだり、条例を作ったりすることができます。アメリカの州もそれぞれが自治権を持っており(to have autonomy)、日本以上に高い裁量性で内政を行なっているので、州ごとに法律が大きく異なることもよくあります。
一方中国国内のチベットでは実質的に自治権が与えられておらず、教育や資源管理で中国から大いに干渉されます。そこでチベットのトップであるダライ・ラマ14世はインドに亡命政府を設立し、中国に自治権の拡大を求めています(to demand autonomy fot Tibet)。
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astronomy /əstrάnəmi/ : 天文学
astronomyの意味は「天文学」で、語源はaster(星)とnomos(規則)に由来します。天文学とは、天体の運動や天文現象などを研究する学問のことです。astronomyと似たスペルのastrology(占星術)は、星の動きから人の運勢を占う占術のことで、学問の分野ではありません。
norm /nˈɔɚm/ : 標準
normの意味は「標準」で、語源はnorma(大工の物差し)に由来します。例えば日本の正社員は週に40時間働くのが普通とされています(Working for 40 hours a week is the norm)。また先進国では女性が働くのは普通のことです(Working woman is the norm in developed countries)。模試などで偏差値が50以上なら、あなたの成績は標準以上ということになります(Your score is above the norm)。
normal /nˈɔɚm(ə)l/ : 標準の
normalの意味は「標準の」で、語源はnorm(標準)に由来し、同義語はusualとtypicalです。今の時代はお金を稼ぐのが難しいので、普通の生活を送るのも困難です(It is difficult to lead a normal life)。肉や魚を常温で放置すると(to be left in normal temperature)、腐ってしまいます。視力が普通なら(to have a normal sight)、メガネもコンタクトも必要ないので快適な生活を送ることができます。一日あたりの標準労働時間(normal working hours)は8時間ですが、残業をすればその限りではありません。
economy /ɪkάnəmi/ : 経済、節約
economyの意味は「経済」で、語源はoikos(家)とnomos(管理)に由来します。economyはもともと家の資産をうまくやりくりする方法を意味していました。経済とは、国全体で商品を生み出し、お金を流通させるシステムのことです。経済が良くなれば、生産活動が活発になり、多くの人が働くようになるので、国の発展にも大きく寄与します。
経済にも様々な種類があります。例えば企業や個人が自由に生産活動を行い、利益を生み出せる経済システムは市場経済(market economy)と呼ばれ、ほとんどの国家で採用されています。一方国が生産活動を一方的に管理するシステムは計画経済(planned economy)と呼ばれ、かつてソ連や中国が採用していました。
また経済は国ごとにも分けられています。例えば日本の経済(Japanese economy)は人手不足や雇用の硬直化により疲弊しています。一方ヨーロッパ経済(European economy)では移民により労働者不足の問題を緩和しています。また中国経済(Chinese economy)はその巨大な規模で、多くの企業を魅了しています。リーマンショックはアメリカ経済(American economy)だけの問題にとどまらず、信用不安の連鎖により世界経済(world economy)にも混乱をもたらしました。
economyの二つ目の意味は「節約」で、同義語はsavingとfrugalityです。お金を貯めたいのなら支出を抑えるための節約は欠かせません。例えば一人暮らしで手持ちのお金が少ない時には、まず食費を節約します(to make economies on food expenses)。またクーラーの設定温度を上げたり、電灯をこまめに消したりして、電気も節約します(to use electricity with economy)。食品も業務用スーパーなどで徳用サイズ(economy size)を購入するでしょう。ただ節約しすぎて病気にでもなってしまったら、節約になりませんね(This is a false economy)。
economics /èkənάmɪks/ : 経済学
economicsの意味は「経済学」で、語源はeconomic(経済の)に由来します。経済学とは経済活動を研究する学問のことです。需要と供給、価格や貨幣、資本や労働などは経済学の基礎となる概念です。経済は世界のいたるところに浸透しているシステムなので、経済学にも様々な種類があります。例えばミクロ経済学(microeconomics)は企業と家計の経済活動を扱うのに対し、マクロ経済学(macroeconomics)では国全体の経済を扱います。
enormous /ɪnˈɔɚməs/ : 大量の
enormousの意味は「大量の」で、語源はex(外)とnorma(基準)に由来します。サイズや分量などが通常をはるかに上回るイメージです。例えば都心部で家を買うには、大金が必要です(to need an enormous amount of money)。私たちはインターネットで膨大な量の情報を取得できます(to get an enormous amount of information on the Internet)。