この記事では語源men(心)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
- amnesia /æmníːʒə/ : 記憶喪失
- amnesty /ˈæmnəsti/ : 恩赦
- comment /kάment/ : 意見
- commemorate /kəmémərèɪt/ : 記念する
- dementia /dɪménʃ(i)ə/ : 認知症
- demonstrate /démənstrèɪt/ : 証明する、説明する
- mind /mάɪnd/ : 精神
- mental /ménṭl/ : 精神の
- mention /ménʃən/ 少しだけ述べる
- memory /mém(ə)ri/ : 記憶力、思い出
- memorial /məmˈɔːriəl/ : 追悼
- memento mori : 死を忘れるな
- monitor /mάnəṭɚ/ : モニター、監視する
- monster /mάnstɚ/ : 怪物
- monument /mάnjʊmənt/ : 記念碑
- remind /rɪmάɪnd/ : 思い出させる
- remember /rɪmémbɚ/ : 思い出す、覚える
- reminiscent /rèmənísnt/ : 過去を思い出す様子
- summon /sˈʌmən/ : 呼び出す
amnesia /æmníːʒə/ : 記憶喪失
amnesiaは「記憶喪失」を意味し、語源はa(否定)とmnasthai(思い出す)に由来します。医学用語では健忘と呼ばれる状態です。
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amnesty /ˈæmnəsti/ : 恩赦
amnestyは「恩赦」を意味し、語源はa(否定)とmnestis(記憶)に由来し、同義語にpardonをとります。恩赦(amnesty)とは行政機関が犯罪者への刑罰を軽減することで、日本では天皇の冠婚葬祭などをきっかけに行われます。ただ恩赦は行政権を持つ機関が行うので、どうしても政治的な策略が入り込む余地があります。裁判所が決めた判断を政府の一存で覆すことにもなるので、三権分立に反するのではないかという批判もあります。
またamnestyといえば、アムネスティーインターナショナル(Amnesty International)という組織が有名です。この組織は言論や思想、人種などで不当に逮捕された「良心の囚人」を支援するために活動しており、死刑の廃止や人権擁護を訴えています。
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comment /kάment/ : 意見
commentは「意見」を意味し、語源はcom(強調)とmeminisse(思い出す)に由来し、同義語にremarkとopinionをとります。例えば仕事や学会で発表が終わった後には大抵「質問や意見はありますか(Do you have any questions or comments?)」と視聴者に聞きます。その時何か思うところがあれば、挙手してその内容に関して意見を言いましょう(to make a comment about the content)。また記者から答えたくない質問をされたときには、No commentと返答しましょう。
commemorate /kəmémərèɪt/ : 記念する
commemorateは「重要な事柄を記念する」という意味で、語源はcom(強調)とmemorare(思い出す)に由来し、原義は「思い出すこと」です。同義語はcelebrateです。建国記念日や憲法記念日など重要な出来事があった場合は、休日にしてその出来事を記念します(to commemorate the events)。親が60歳になったら、長寿のお祝いをするのも良いでしょう(to commemorate one’s long life)。
dementia /dɪménʃ(i)ə/ : 認知症
dementiaは「認知症」を意味し、語源はde(離れる)とmens(精神)とia(病名)に由来します。認知症(dementia)とは、主に高齢によって脳の機能が大きく低下し日常生活に支障が出る状態を指します。通常の高齢による物忘れは、自分の名前や今朝食べた朝食を忘れる程度ですが、認知症になると(to have dementia)、部屋を間違えたり服を着られなくなったりと、日常生活をうまく送ることができなくなります。
demonstrate /démənstrèɪt/ : 証明する、説明する
demonstrateは「何かを証明する」という意味で、語源はde(完全に)とmonstrum(神の予言)に由来し、同義語にproveをとります。実はmonsterと同じ語源です。demonstrateは学問の分野でよく使われます。例えば行動経済学は人が100%という言葉に弱いことを実証しています(to demonstrate that people are fund of the word “100%”)。またdemonstrateには「何かのやり方を教える」という意味もあります。例えばスポーツジムのインストラクターは器具の使い方を説明してくれます(to demonstrate how to use appliances)。
mind /mάɪnd/ : 精神
mindは「精神」を意味し、語源はラテン語のmens(心)に由来します。同義語のheartは感情的な側面が強いですが、mindは人の頭の中にある思考能力を指します。例えば健康的な食生活や適度な運動は心身を健康に保ちます(to keep your mind and body healthy)。どれだけ科学が進歩しても人の心を読むのは難しいです(to read one’s mind)。頭脳明晰な人(one who has a brilliant mind)は好奇心も旺盛なので、いろんな種類の本を読み、己の思考力を高めます(to improve his mind)。また考え方が人によって異なることを「十人十色」と言いますが、英語ではSo many men, so many mindsと表現します。
mental /ménṭl/ : 精神の
mentalは「精神に関連する」という意味で、語源はmens(心)に由来します。知能(mental ability)の高い人は暗算(mental arithmetic)などの精神活動(mental activity)を素早く行うことができるので、頭脳労働(mental labor)に携わることが多いです。またmentalは「精神的な健康状態」を言及するときにも使われ、対義語にphysicalをとります。例えば人は過度なストレスにさらされ続けると鬱などの精神病(mental illness/disorder)になってしまうので、適度にストレスを解消して心の健康(mental health)を守っていきたいものです。
mention /ménʃən/ 少しだけ述べる
mentionは「軽く言及する」という意味で、語源はmentionem(思い出す)に由来し、その語源もmens(心)に由来します。同義語のsayやtalkよりもやや堅い単語です。例えば私たちは誰かを呼び止める時にその人の名前を口にします(to mention his name)。何か面白い出来事に遭遇すれば、友人にそれを話すでしょう(to mention it to your friend)。またmentionは慣用句のように使われます。例えば相手がありがとうと感謝の気持ちを述べれば、「どういたしまして(Don’t mention it)」と返しましょう。もちろんYou’re welcomeでも構いません。
memory /mém(ə)ri/ : 記憶力、思い出
memoryは「記憶力」を意味し、語源はラテン語のmemoria(記憶)に由来します。例えば英単語の記憶力が優れているなら(to have a good memory for English words)、短期間で多くの語彙を身につけることができます。一方英単語をうまく記憶できないなら(to have a bad memory)、語源や実例を用いて覚えるのが効果的です。また歳をとると色々と忘れっぽくなってしまいます(to have a short memory)。
またmemoryには「思い出」の意味もあり、主に複数形で使われます。例えば子供の頃の思い出(childhood memories)は輝かしいものです。一方戦時中の記憶(memories of war)は戦争が終わった今でもトラウマになります。
さらにmemoryには「パソコンのメモリ」という意味もあります。メモリ(memory)とはPCで何かの作業をする場合に一時的に情報を保存しておく場所のことで、メモリが大きいと大容量のソフトを同時に安定して動かすことができます。逆にメモリが少ないと、PCの動作が緩慢になります。例えるならハードディスクが倉庫で、メモリは作業台と言えますね。
memorial /məmˈɔːriəl/ : 追悼
memorialは「故人を思い出すこと」を意味し、語源はmemoria(記憶)に由来します。例えば戦争や災害で亡くなった人のために追悼式(memorial service)が行われます。また親族が亡くなった場合にも位牌(memorial tablet)を用意することがあります。アメリカには戦時中に亡くなった人たちを追悼するためにMemorial dayという祝日が設けられています。企業や大学が数十年続いたり、歴史的な出来事が起きたりした場合には記念館(memorial hall)を設けます。
memento mori : 死を忘れるな
memento moriはラテン語で「死を忘れるな」という意味で、mementoは「覚えておく」に由来します。
monitor /mάnəṭɚ/ : モニター、監視する
monitorは「監視するための装置」を意味し、語源はラテン語のmonere(警戒する)に由来します。例えば私たちはテレビのモニター(TV monitor)を通じて番組を見ますし、パソコンのモニター(PC monitor)を通じて様々な情報を取得します。大画面の迫力を味わいたい人は40インチのモニターを買うでしょう(to buy a 40 inch monitor)。
また動詞のmonitorには「一定期間の変化を入念にチェックする」という意味もあります。例えばダイエット中の人は自分の体重をチェックしますし(to monitor their weight)、高血圧の人はこまめに自分の血圧を確認します(to monitor their blood pressure)。
monster /mάnstɚ/ : 怪物
monsterは「怪物」を意味し、語源はmonstrum(神の予言)に由来します。昔は異形の動物は邪悪を暗示するとされていました。異形かどうかはさておき、monsterは実在しない生物を指す場合にも使われます。例えば最も有名なUMAであるネッシーはネス湖の怪獣(Loch Ness Monster)とも呼ばれています。ゲームや映画などでは人が怪物に変身したり(to transform into a monster)、その怪物を退治したり(to slay a monster)する場面がよくあります。
monument /mάnjʊmənt/ : 記念碑
monumentは「記念碑」を意味し、語源はmonere(思い出させる)に由来します。戦争や独立など国や地方にとって重要な出来事があると、それを記念して記念碑を建てることがあります(to build a monument)。またイリオモテヤマネコやコウノトリのような記念物は天然記念物(natural monument)と呼ばれます。ナショナルモニュメント(national monument)はアメリカの歴史的に価値のある土地や建物のことを指します。
remind /rɪmάɪnd/ : 思い出させる
remindは「しなくてはならないことを思い出させる」という意味で、語源はre(再び)とmind(思い出す)に由来します。例えば子供は物忘れをすることがあるので、母親は息子に買い物をするように言って思い出させます(to remind her son to buy something)。また忘れっぽい人はやるべきことをリストアップしておきましょう。そのメモがやることを思い出させてくれます(to remind them of their task)。remindは仕事以外でも使われます。例えば子供の頃の写真を見れば、幼年期の頃を思い出すでしょう(to remind you of your childhood)。
remember /rɪmémbɚ/ : 思い出す、覚える
rememberは「思い出す」という意味で、語源はre(再び)とmemor(心に留める)に由来し、同義語にrecall, remind, recollectをとります。例えば人間は歳をとると、昨日の朝食を思い出すこともできなくなります(can’t remember a yesterday’s breakfast)。
reminiscent /rèmənísnt/ : 過去を思い出す様子
reminiscentは「何かを思い出させる」という意味の形容詞で、語源はre(再び)とminisci(思い出す)に由来し、remindと同じような感じで使われます。例えばリーマンショックの人々の混乱ぶりはバブル崩壊を思い出させます(to be reminiscent of economic bubble burst)。
summon /sˈʌmən/ : 呼び出す
summonは「どこかに来るように命令する」という意味で、語源はsub(下)とmonere(忠告)に由来し、同義語にmusterをとります。例えばファミレスで注文が決まると、ブザーを鳴らしてウェイターを呼び出します(to summon a waiter)。裁判所は事件をより具体的に知るために証人を喚問することがあります(to summon a witness)。会社で重要な役職につくと、頻繁に会議に召集されます(to be summoned to attednd a meeting)。またsummonは人だけでなく感情を呼び出す場合にも使われます。例えば好きな人に告白するときには、勇気を出す必要がありますね(to summon up some courage)。