この記事では語源par(等しい)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
compare /kəmpéɚ/ : 比較する
compareの意味は「比較する」で、語源はcom(一緒)とpar(等しい)に由来します。原義はラテン語のcomparare(等しくする)です。「測る基準を同じにする」からcompareと覚えます。もしくはどんぐりの背比べのように、同じものを並べてわずかな違いを区別する感じですね。compareは複数のものを比較するときに使われます。例えば価格コムは商品の価格を比較するためのサイトです(Kakaku com is the website to compare the prices of products)。精神的な幸福を得るためには、自分と他人を比べないことが大事とされています(It is important not to compare yourself with others)。
comparable /kάmp(ə)rəbl/ : 同じ程度の
comparableの意味は「同じ程度の」で、語源はcomparare(同じにする)に由来します。comparableは他と同じ性能・サイズの物を比較のために持ち出すときに使われます。同義語はequalとequivalentです。例えばmacbookというノートパソコンは高価ですが、単に同じ性能のパソコンならもっと安く購入できます(the computer of comparable performance is more cheaper)。また最近の海外製のディスプレイは性能において日本のものに匹敵します(The recent model of foreign-made display is compatible to Japanese display in quality)。その上価格が安いので、世界でシェアを広げつつあります。
disparity /dɪspˈærəṭi/ : 不釣り合い
disparityの意味は「不釣り合い」で、語源はdis(否定)とparitas(等しい)に由来します。「等しい状態ではない」からdisparityと覚えます。disparityは複数のものの違いを表す単語で、フォーマルな文脈で使われます。同義語はdifferenceとgapです。例えば発展途上国では経済格差が社会問題となっています(Economic disparity is getting a social problem in developing countries)。また日本では正社員と非正規社員の賃金格差が問題になっています(There is a wage disparity between regular workers and temporary workers)。
pair /péɚ/ : 一組
pairの意味は「一組」で、語源はラテン語のpars(同じ)に由来します。「同じもの」がセットになっているからpairと覚えます。実際pairは靴やハサミなど「二つで一組」のものに使われます。例えば私たちは靴屋で靴を一足購入します(We buy a pair of shoes in a shoe store)。片方だけの靴(a shoe)を買うことはありません。またアクセサリーとしてイアリング一組(a pair of earings)を耳につけることもあるはずです。またpairは二つの同じパーツがくっついている場合でも使用できます。例えばハサミ一丁(a pair of scissors)は二枚の刃で、メガネ一つ(a pair of glasses)も二枚のレンズで成り立っています。またメガネをかける(to wear glasses)、ハサミを使う(to use scissors)など、具体的な個数を言及しないときにはa pair ofを省くこともあります。確かに会話のたびにa pair ofと口に出すのは少し面倒ですからね。
par /pάɚ/ : 同等
parの意味は「同等であること」で、語源はラテン語のpar(等しい)に由来します。parは特に「普通の状態より上か下か」を表現するときに使われます。例えば体の調子が悪いときには、I feel below parと表現します。体の具合が「普通より下」ということですね。またparはゴルフ用語で「ボールをカップに入れるまでの基準打数」を指し、under parはその基準打数よりも少ない打数である状態を指します。プロゴルファーなら無論のこと積極的にundr parを狙って、より高い順位を目指します。またparは株式投資の世界でも非常によく使われます。par value(額面価格)とは、債権が満期を迎えたときに戻ってくる金額のことです。例えば額面価格が100円の債権が99円で発行された場合はunder parと呼ばれます。
parity /pˈærəṭi/ : 平等
parityの意味は「平等」で、語源はpar(等しい)に由来します。parityは特に権利や力関係などが同じである状態を指すときに使われます。同義語はequalityです。例えばパートタイムの労働者はフルタイム労働者と同じ待遇を求めています(Part-time workers are demanding parity with full-time workers)。
parityは経済学の用語としても使われます。購買力平価説(Purchasing Power Parity)とは、外国為替レートは自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決まるという説です。例えば1ドル120円でハンバーガーが買うことができるなら、為替レートは1ドル=120円で決まります。簡単にいうと、商品の価値を通じてドルと円が「同じ価値になる」ように為替を調節するわけですね。
peer /píɚ/ : 仲間
peerの意味は「仲間」で、語源はラテン語のpar(等しい)に由来します。peerは「同じ立場・境遇」の人たちを指す言葉で、同義語はmate, fellowです。また少しフォーマルな単語で、基本的に複数形で使われます。例えば子供は友達から大きく影響を受けるものなので(Childrens are largely affected by their peers)、厳しい親は自分の子供を育ちの悪い子供と関わらせたくないと考えています。
またpeerは心理学・社会学の用語にも登場します。例えばピアグループ(peer group)とは、同じ年齢・立場の人たちで構成されるグループのことです。子供でも同じような考え方を持つもの同士でピアグループを形成して、遊んだりします。またピアグループ内で多数派が少数派に心理的に圧力をかけることを同調圧力(peer pressure)と言います。
最後にpeerはインターネットの用語としても使われます。P2P(Peer to Peer)とは、ネットワーク上の相手の端末に直接接続して情報をやり取りする方式のことで、有名なSNSであるLINEやSkypeなどでも使われています。「同じ仲間」の端末同士だからpeer to peerなわけですね。またP2Pはサーバーを使わないので、大容量のトラフィックにも耐えることができます。WinnyやTorrentなどのファイル共有ソフトにもP2Pの技術が用いられていますが、著作物の違法ダウンロードに悪用されている一面もあります。
それと対になる方式がクライアントサーバー型で、こちらではサーバーにデータを置いて、サーバーと端末の間で情報を処理する方式です。サーバーがダウンすれば、どの端末でもアクセスできなくなるので、「親と子」のような関係と言えます。
nonpareil /nὰnpərél/ : 無比の
nonpareilの意味は「無比の」で、語源はnon(否定)とpar(等しい)に由来します。nonpareilは「等しいものが存在しないほど」優れていることを表現するときに使われます。ただnonpareilは複数形でチョコレートにまぶす粒状の小さな砂糖菓子を指します。
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subpar /səbpɑ́r/ : 標準以下の
subparの意味は「標準以下の」で、語源はsub(下)とpar(等しい)に由来します。
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umpire /ˈʌmpɑɪɚ/ : 審判員
umpireの意味は「審判員」で、語源はnon(否定)とper(等しい)に由来します。審判を行うのは、試合をする二つのチームと「同じでない」第三者だからumpireと覚えます。同義語はrefereeとjudgeです。審判員とは、スポーツの試合がルールに基づいて適切に行われているかの判定を下す人物のことです。英語の場合では野球やテニス、バレーボールではumpire、サッカーやボクシングではrefereeと呼ばれます。