この記事では語源fin(終わる)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
confine /kənfάɪn/ : 閉じ込める
confineの原義は「制限する」で、語源はcom(共に)とfinis(終わり)に由来します。牢屋や部屋に閉じ込めて移動を制限するときに使われます。例えば牢屋(prison)は罪人を閉じ込めておくための場所です(to confine criminals in)。またペットの鳥は逃げないように籠の中に閉じ込められます(be confined in a cage)。社会に出るのが怖い人間は自分の部屋に引きこもります(to confine themselves in their rooms)。
define /dɪfάɪn/ : 定義する
defineの原義は「はっきりさせる」で、語源はde(完全)とfinis(終わる)に由来します。数学の証明やデータを用いる論文などでは言葉の定義(difinition of words)が重要になります。例えば引きこもり(hikikomori)の定義を広くすれば引きこもりの数が増え、狭くすれば数が減ります。定義が異なればデータの数値も異なってくるので、引きこもりの定義の仕方(how to define hikikomori)はとても重要になります。これは数学の証明にも同じことが言えます。証明問題で新しくx, yの数値を使う時には、きちんとx,yを定義する必要があります(to define x and y)。xとyが整数なのか、分数なのか、有理数なのか分からなければ、証明を進めることができないからです。
definite /déf(ə)nət/ : 明確な
definiteは「はっきりした状態」を意味します。仕事で納期を聞かれた場合は、ごまかしたりせずにはっきりとした回答をしましょう(to give a definite answer)。英語の勉強をするときにはTOEIC700点など明確な目標(definite goal)を決めると効果的です。また定冠詞(definite article)は英語の「the」のことを指し、「a,an」の不定冠詞(indefinite article)と対比されます。ちなみに定冠詞は前に述べた名詞、すでに対象がわかりきった名詞、唯一無二の名詞の前につきます。
definitive /dɪfínəṭɪv/ : 決定版の
definitiveは「最後であること」を意味します。決定版(definiteive edition)とは、それ以上修正の必要がない書籍を指します。また裁判で勝利を確定させるには、決定的な証拠(definitive evidence)が必要になります。
final /fάɪnl/ : 最後の
finalは「物語や行事の最後の部分」を意味します。例えば決勝戦(final match)では実力のあるもの同士が戦うことになるので、大いに盛り上がります。ちなみに決勝戦に進出した選手はfinalistと呼ばれます。また中高生は1月か2月に成ると学年末試験(final examination)を受けます。
finale /fənˈæli/ : フィナーレ
finaleは「演奏や行事の最後の部分」を意味し、語源はイタリア語の「最後」に由来します。例えば祭りの最後は花火がフィナーレになります。同義語はclimaxです。
finance /fάɪnæns/ : 財務、金融
financeには大きく分けて2つの意味があります。1つ目の意味は「お金を管理すること」です。例えば会社の財務部(finance departure)という部門では会社の資金繰りや資金管理を主な業務とします。また財政(public finance)とは国の経済活動のことで、インフラの供給や所得の再分配などを行います。そして財務省(Ministry of Finance)は日本の行政機関の一つで、財政の管理や税金の徴収などを業務としています。そのトップが財務大臣(Minister of Finance)です。financeの2つ目の意味は「お金を貸すこと」です。銀行、クレジットカード会社、消費者金融などのビジネスは金融業(financial business)と呼ばれています。
fine /fάɪn/ : 罰金、良い
名詞としてのfineは「罰金」を意味し、語源はfinis(終わり)に由来します。支払いを済ませて問題を解決するイメージです。例えば違法駐車が見つかると罰金を払わなくてはなりません(to pay a parking fine)。また形容詞としてのfineは主に「満足」を意味します。例えば「コーヒーのおかわりはいかがですか?(More coffee?)」と聞かれたら、「もう結構です(No, I’m fine, thanks)」と答えます。他にもfineは体の健康、天気、品質が良い場合にも使われます。例えば体が健康なときには、I feel fineと答え、天気が良いときには、It is fineと表します。
finish /fínɪʃ/ : 終える
finishは「最後の部分を終わらせる」という意味です。例えば要領の良い子供は宿題を終わらせてから(to finish his homework)、友達と遊ぶものです。雑誌で連載している漫画家や小説家は締め切りまでに自分の仕事を終わらせます (to finish their work by deadline)。
finite /fάɪnɑɪt/ : 有限の
finiteは「限りがあること」を意味します。例えば有限小数(finite decimal)は終わりのある小数で、無限小数(infinite decimal)や循環小数(recurring decimal)と対比されます。また定動詞(finite verb)とは主語と時制に応じて形が変わる動詞のことです。例えばI want to eat cakesならwantが定動詞になります。
infinite /ínfənət/ : 無限の、莫大な
infiniteは「限りがないこと」を意味し、語源はin(否定)とfinis(終わり)に由来します。人間には無限の可能性(infinite possibility)があると言われていますが、それを引き出せる人間は限られています。不定詞(infinite verb)とは主語や時制の影響を受けない動詞のことです。例えばI want to eat cakesをもう一度例にとると、to eatが不定詞になります。
refine /rɪfάɪn/ : 精製する
refineは「不純物を取り除いて物質の純度を高める」という意味です。食品や工業製品で使われることが多い単語です。例えばエタノールを精製する場合(to refine ethanol)、沸騰させて沸点の低いエタノールを取り出します。この精製方法は蒸留(distillation)と呼ばれ、アルコール濃度の高いお酒を作るときに使われます。また稲から収穫されたお米は玄米と呼ばれ、食感が悪く食べにくいです。そこで玄米を精白して(to refine brown rice)、精米として食べやすい形にします。そして油も精製の対象です。油田から採掘される原油(crude oil)はそのままでは不純物が多くて使い物になりません。そこで蒸留によって原油を精製して(to refine crude oil)、ガソリンや灯油を取り出します。