この記事では語源flict(叩く)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
afflict /əflíkt/ : 苦しめる
afflictは「苦しめる」という意味で、語源はad(方向)とfligere(叩く)に由来します。病気や災害で苦しむときに使われます。例えば、地域の衛生状態が劣悪だと、市民は感染症で苦しむことになります(be afflicted by infection)。また、日照り(drought)が続くと民は飢饉に苦しみます(be afflicted by famine)。ただafflictはフォーマルな単語なので、同じ意味ならsufferの方が使われます。
conflict /kάnflɪkt/ : 論争、戦い
conflictは「争い」を意味し、語源はcom(一緒)とfligere(叩く)に由来します。長い歴史を通じて人々は様々な派閥、組織、思想に分かれて衝突してきました。例えば、組合は賃上げを求めて経営者と衝突します(to come into conflict with manager)。組合は労働者の権利を主張したいのですが、経営者は人件費を抑えていので利害が衝突するからです。
defend /dɪfénd/ : 守る
defendは「身を守る」という意味で、語源はde(離れる)とfendere(叩く)に由来します。自分の身を守るためには、ある程度の力が必要です。アメリカでは自分の身を守るために(to defend themselves)、拳銃を所持している人もいます。また、用心深い女性は暴漢から身を守るために(to defend from ruffian)、スタンガンや催涙スプレーを携帯しています。
fence /féns/ : 囲い
fenceの原義は「守ること」で、相手の侵入を阻むために設置されます。例えば、一戸建ての家には周囲からの視線を遮るための垣根(fence)が設けられていることがあります。またきちんと整備されて歩道には、歩行者がうっかり車道にはみ出ないように柵(fence)が設けられています。牧場でも家畜が逃げ出さないように柵(fence)が設けられています。
fencing /fénsɪŋ/ : フェンシング
fencingとは剣を用いた競技のことで、語源は「自分の身を守ること」に由来します。剣術は火器の普及とともに廃れてしまいましたが、剣こそは騎士道の証とも言えるので、貴族のたしなみとして今まで現存してきました。フェンシングで扱う剣はフルーレ、エペ、サーベルの3種類で、それぞれルールが少し異なります。また、試合の判定には電気審判器が用いられ、有線の剣で相手を突くことで、ブザーが鳴り得点が入ります。
fend /fénd/ : 守る
fendの原義は「守ること」で、defendを短縮した形になります。例えば、両親が事故で亡くなった場合、子供は自力で生きていかなくてはなりません(to fend for themselves)。
inflict /ɪnflíkt/ : 害を与える
inflictは「暴力や罰を加える」という意味で、語源はin(中)とfligere(叩く)に由来します。例えば、昔の教師は罰として生徒にゲンコツを食らわせていました(to inflict a blow on a student)。今でも廊下に立たせるなどして、生徒に罰を与えることはあります(to inflict a punishment on a student)。また戦時中は敵の情報を聞き出すために、捕虜に拷問を加えることがありました(to inflict a torture on prisoners)。
offend /əfénd/ : 怒らせる
offendは「相手の気分を害する」という意味で、語源はob(方向)とfendere(叩く)に由来します。失礼な態度や質問は相手の気分を害します(to offend someone)。年収はいくらなのか、結婚しているかどうかなど、いきなり個人的な質問をされると相手も怒ってしまいます(to be offended such a personal question)。
また相手の間違いを指摘するときにも、ストレートな言い方(You had a mistake!)では気分を損ねる可能性があるので、やんわりとした表現(I found a mistake)で伝えましょう。人の扱いが上手な人間は婉曲表現(euphemism)をうまく使いこなします。