この記事では語源greg(群れ)に関連する英単語を紹介します。
目次から読みたい箇所をピックアップして読んでください。
aggregate /ˈægrɪgèɪt/ : 集合
aggregateの原義は「集めること」で、語源はad(方向)とgregare(集団)に由来します。同義語はgrossとtotalです。例えば船の大きさを表す単位には総トン数(aggregate/gross tonnage)が使われます。総トン数とは船の容積のことで、入港税や水先案内料金の算定基準ともなっています。ただgross tonnageの方が一般的で、GTと略称することが多いです。一昔前まではデータを集計するのに(to aggregate data)、電卓で一つずつ数値を足していく必要がありましたが、今ではエクセルで簡単に集計データ(aggregate data)を算出できます。またaggregateは名詞形で「骨材」を意味し、コンクリートの材料として使われます。
congregation /kὰŋgrɪgéɪʃən/ : 会衆
congregationは「宗教行事の参加者」を意味し、語源はcom(一緒)とgregare(集団)に由来します。教会に行くと司祭が会衆に説教したり(to deliver a sermon to the congregation)、祝福したり(to bless them)してくれます。
egregious /ɪgríːdʒəs/ : ひどい
egregiousは「悪い方向にひどい」という意味で、語源はex(外)とgregare(集団)に由来します。集団から追い出されるほどひどいという意味ですね。例えば会社で大失態を犯すと(to committ a egregious mistake)、上司からの叱責は免れません。また意味不明な発言を繰り返していると、周囲から大馬鹿扱いされてしまいます(be regarded as a egregious fool)。
gregarious /grɪgé(ə)riəs/ : 群れをなす、社交的
gregariousの意味は「集団行動を好む」で、語源はgreg(群れ)に由来します。例えばニホンザルは群れをなす動物(gregarious animal)で、ボス猿を筆頭に力の序列に従いその地位が決まります。またアリも群生する昆虫(gregarious insect)の代表例で、女王アリや働きアリ、兵隊アリなどに役割を分担して社会を構築しています。もちろんgregariousはヒトにも使うことができます。例えば社交的な人(gregarious person)は常に誰かと行動することを好みます。
segregation /sègrɪgéɪʃən/ : 分離
segregationの原義は「集団同士の分離」で、語源はse(離れる)とgregare(集団)に由来します。例えばアメリカでは人種差別(racial segregation)は禁止されていますが、人種に対する偏見はまだ完全に払拭されたわけではありません。ただ差別という意味ではdiscriminationの方がよく使われます。また似たような生き方をする生物が種類ごとに住むエリアを分けることを棲み分け(habitat segregation)と呼びます。またメンデルの法則の一つである分離の法則(law of segregation)は、優性遺伝子Aと劣性遺伝子aを持つ親同士を交雑させると、劣性遺伝子のみを持つaaの個体が現れるというものです。